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Posted by 京つう運営事務局  at 

2020年12月25日

自動車保険の歴史

日本の自動車保険は、1914年に東京海上火災保険が最初に認可を受けたのが始まりですが、当初は車自体が全国で1000台ほどしかなく、しかも補償内容は車両保険が中心だというのですから驚きです。

自動車保険の発展に大きく貢献したのが、自動車保険料率算定会が示すいわゆる算定会料率を損害保険会社全体が採用して、制度的な安全を背景に急速な戦後のモタリゼションの進行とともに、自動車保険も発展し普及してきました。

戦後、自動車保有台数の増加によって交通事故も急増し、社会問題化しました。そのため、自動車の人身事故の被害者を広く確実に救済することを目的に1955年に自動車損害賠償保障法が制定され、同法に基づいて自賠責保険が創設されました。

以後、自賠責保険について強制保険として確実に加入させ、無保険車を防止する仕組みづくり、損害賠償額水準の高額化を背景とした保険金額引き上げなど、被害者救済のための改定が行われていきました。

自動車保険についても、自賠責保険の上乗せ保険としての対人賠償保険を核として、補償内容の拡充や示談交渉サービスの導入など、保険契約者の保護及び被害者救済の社会的要請に応えるための改定が行われてきました。

自動車保険の商品内容について、以前はどの保険会社も同じ補償内容の商品を同じ保険料で販売しており、特約ラインナップも少なくシンプルな商品内容となっていて、どこの損保会社に加入してもすべて同補償、同保険料でした。

しかし1996年の保険自由化以降は、リスク細分型商品など各社が独自の商品を開発するようになり、補償内容・保険料ともに各社異なるように変化していったのです。

様々な特約等が開発された結果、契約者の多様なニーズに応えられるようになった一方で、商品内容が複雑化した面もあり、2006年に発覚した付随的な保険金の支払い漏れ問題も生じた報道が、記憶に新しいという人もいるのではないでしょうか。

このことから、多くの損保各社はこの反省を踏まえ、補償内容の整理・統合によるシンプル化等、お客様にわかりやすく、代理店・社員にとって説明しやすい商品への見直しを行うという対策をしました。

ここ数年間は補償の複雑さを徐々に解消する動きとともに、いわゆる補償の重複問題が浮上しています。

自動車保険の特約には一つの特約で家族全員が補償されるものがいくつかありますが、複数の車を保有している家族では、その補償がダブってしまうことがあり、その見直しが急務となっています。

また自動車自体の性能が急激にアップしており、自動運転機能や自動ブレーキ機能などが装備されるようになり、従来の自動車保険では対応できなくなってきました。

これには、事故発生時の賠償責任が誰にあるかという問題もあり、損害保険会社の対応が注目されています。  

Posted by 京漬物  at 20:10Comments(0)自動車保険